わたくしの仕事は動物が相手。
みなさんが想像される以上に体を酷使致します。
女性の割に随分力はある方だと自負しておりますし、
日々それなりにトレーニングも積んで鍛えておりますけれど、
残念ながらやはり殿方の様には参りません。
手先だけでなく、体全部を駆使しなくては決して形にならないものでございます。
Bagをつくる工程の中で、最も体力を消耗するのは、
手縫いでもなく、裁断でもなく、
もしかしたら、'磨く'という作業かもしれない。
と、最近感じております。
これも何度か既にDIARYで記しておりますけれど、
Nobuko Nishidaの革の全面、すべての端は磨いてございます。
その事により革が引き締まって強くなることに加え
艶が出て美しく、そして色も摩擦熱により少し濃くなり
そういう細部の集合が、Bagの'顔' '表情' '個性'となります。
注意)但し、これは、化学薬品を全く使用しない特別な製法で鞣(なめ)された牛革
のみに当てはまることで、それ以外の革には適応されませんのであしからず。
'そういう誰でもできそうなところは人を雇ってお任せしたら?'と
心配して下さる方もいらして下さいます。
けれど、
どんな工程も単純作業ではなく、
そこには加減というものがあり、
人には任せられない、のです。
すべてに理由があり、
すべてが重要な工程なのです。
こういうタフな仕事を一体いつまで続けられるのか、、、
そんなことが、近頃は制作しながらも頻繁に頭によぎります。
いつもこれが最後の展示会、というような
そんな想いで精一杯に致しております。
決して大袈裟でなく。。。 本当なんです。
なので、お運び下さいませね。
さてさて、、、
連日朝8:00から夕方日が暮れるまで続いたアトリエの工事も
今日がいよいよ最終日。
一昨日まで、一見 'ほんとにあと2日で終れるの?'と思われるような状況でした。
でも私は全く心配しておりません。
だって仕事の段取りってそういうもの。
深いベースの準備の部分は時間が掛るもの。
そこをしっかり辛抱強く丁寧にしていれば、
最後に一気に唄うように仕上げられることも。
着物も着てしまってからいくら帯を締めなおしたり、あっちやこっちを引っ張ってみてもダメ。
肝要なのは、正しい姿勢で御襦袢をちゃんと着られていること、
だというのが経験からくるわたくしめの持論。
よく、'ひとつのBagをつくるのにどれだけ時間掛りますか?'と
質問頂きますけれど、実は、、、、、チョット苦手です。
(わたしも過去にはついついお人には聞いてしまっていましたけれど、、、笑。)
特殊な革の場合、その開発や手配に2年費やすこともありますし、
道具の手入れも相当に時間が掛ります。
そういうすべての材料、道具等が目の前に揃ってから実際のBagをつくると作業いうのはむしろ
わたしにとっては氷山の一角、ほんの表層部分。
お話変って、、、
反省中の春♀。
訳は背後のマットをご覧ください。
でも、仕方ないよね。
慣れない環境に貴女もさぞやストレスだったことでしょう。
工事中、よく頑張ったね。
あと一日の辛抱。
素敵になった空間で一緒に記念写真撮ろう。
今日はBig Day!
最後まで、どなた様も(春♀も!)怪我なく、事故なく、無事に終わります様に。
Nobuko Nishida