2015年2月
Posted on 2015年2月27日 00:53 under
制作風景
日付が変ってしまったけれど、、、
2月26日木曜深夜。
3月個展会場で流す映像の撮影の2回目が無事終了。
フォトグラファーは、前回と同じRrosemary氏。
作業台の上に所狭しと並べられた、わたくしの愛しき戦友=道具たち。
濃密な気配に、春♀が一日一度も鳴かず、作業台の下のベッドで静かに潜んでいた程に
今日のアトリエには特別な空気が流れていたと思います。
ハイスピードでひたすら制作続けた日々。
流石に少し疲労感、そしてようやくほんのちょっと達成感。
溢れんばかりのわたくしのすべてをさらけ出したような気分もあります。
そんなエモーショナルで緊張感漂う空気を破るように、
いつものように軽やかにスマイリーに登場したのは、
仕事で来日中のVivienne Westwood London、
Uncle Markと双璧に最も古いスタッフであり、
私の25年来の友人Christopher。
そのまま丸3時間夕食もとらずに立ったままで撮影の様子を、
そしてわたしがつくった沢山のバッグを眺めていた彼。
'これ全部一人でつくったんだよね?!ほんと信じられないよー!'と笑ってた。
丸10年間共に仕事をした彼のこと、わたしの性分は重々知っていてくれるはず。
そんな彼も流石に驚いてた、というか、、、完全に呆れてたな、笑。
でも、きっと何かを感じてくれたはず。
以前ダークネイビーxブラックの2色染めが好きと言っていたけれど
今回数多の中から'圧倒的にベスト!'と選んだのは、
私が想像した通りに、カモフラージュサファリでございました。
こんなに多種にわたる革を用いたこれだけの数のバッグを制作しそして一度に見て頂ける機会
を今度いつ設けられるかわからない。 というか、、、正直、、、無理デス。
特に海外に暮らす大切な友に見て貰えてよかったな。
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月24日 19:36 under
制作風景
未だ針がついている状態ですけれど、たまらずにUP!
Vintage purple.
すばらしい!!
昨夜夢で、
白髪のマダムがグレーの着物姿で持って下さっているビジュアルが浮かんで
その姿が余りに美しくて声を上げて目が覚めたという、、、笑。
ナッパの紫と一緒に京都で展示させて頂こうか、、、
いややはり、Vintage加工の他の2色と一緒に3月のBagの個展でご覧頂くべきかしら、、、と思案しております。
あと26日。
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月23日 19:49 under
制作風景
昨日UPしたダークネイビーのひとつ、艶のある方の革に着手。
わたくしのデザインするトートバッグの工程に、革をひっくり返すという作業があります。
一瞬でスルリと行く子もいれば、半日がかり、手のひらの感覚が無くなる位に
手こずる子もおります。
フラワーレース程ではないですが、、、
このNAVY、相当に生意気なのだわ! なかなかに手こずらされております。
ふっと、わたくしの好きな映画の一つ、ヴィスコンティ監督'ヴェニスに死す'の主人公
究極の美少年タッジオが目に浮かんで来ました。 彼が来ていたセイラーも確かこんな
ノーブルな濃紺x純白のコンビネーションだった記憶がございます。
続きの対戦は、明日早朝と致しましょ。
あと26日。
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月22日 20:23 under
制作風景
わたくしが最も愛する色、DARK NAVY。
それもBLACKに限りなく近い深い深い紺色。
故に、Nobuko Nishidaの洋服でも、布帛そしてカシミヤニット、カットソーでも
このところ積極的に展開しております。
言わなければ黒と認識されそうな程に深いネイビーは、
なんといいましょか、、、
ビジネス的には非常にリスキーな色です。
いっそブラックにしてしまった方がeasyですからね。
こういう遊びというか、心意気?!みたいなものが必要なモノづくりは
大きな企業では難しいかと思います。 上司がハンコを押さない。笑。
わたくしもかつて組織の中で働いておりますから、その辺りのことは痛切に経験済みにて
よく判っておるつもりでございます。
わたくしはひとり、故に、自分が決断し、決済すればよいので致せます。
こういう際のゾーンに挑むのは、´エヘンッ!'天邪鬼なわたくしの真骨頂でもございます!再笑。
いかがです?
この2頭。
勿論どちらも、植物タンニン鞣しの革。
その工程と染色、フィニッシュが異なりますが、それぞれになんともノーブルで美しい。
革でこんな色、なかなかお目に掛かれません!本当に!
あと27日。
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月21日 18:05 under
制作風景
果たして、良い革はどういう革か?
革として平面の状態で美しいモノでなく、バッグという立体的な形になってこそ映えるモノが
良い革なのだと、そして更に申し上げるなら、バッグとして完成した時点より、使い込むほどに魅力を増すものこそが良い革。 それを見極める事がなにより胆でございます。
希に、バッグの状態になって、そして更にお客様がお持ち頂いている経年変化を拝見して
わたくし自身もはっとするほどドラマチックに魅惑的に成長する子を見ることがございますが、
Vintageのこのシリーズは、それに当たると確信しております。
素材のキャラクターとトートのフォルム・バランスがまさにピタリと息が合った相思相愛とでも申しましょうか、運命のマリア―ジュですね。
Vintage3つめは、少し小ぶりの横長の長方形タイプのトートと致します。
鮮やかなれどノーブルな紫。
紫という色は本当に難しい色です。
特に革でこんなに美しく品格のある紫はめったに御目に掛かれない。
大袈裟でなく、まさしく奇跡のような一枚。
早く完成した姿が見たい。
先を急ぎましょう。
あと28日。
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月20日 22:54 under
BAG&洋服
Vintage仕上げの少しDusty(砂をかぶったような)なレザー。
Wildな雰囲気もありつつ、そこは'植物タンニン鞣し'の良さで、
やはり品は保っているという、すばらしい革です。
本当に良い革というのは、Bagにすると更にその美しさ、個性が際立ちます。
というか、、、そうなるように努めるのがわたくしめの仕事ではございますが。
こういう力もあり、且つしなやかな革に触れていると本当に興奮致します。
果たして使い込むと更にどれほどの迫力が増すだろう、と想像しながら一気に仕上げました。
これほどのペースで、そしてこれほどの長時間毎日制作し続けたことは無いので、
流石にそろそろ右肩から腕がちょっとヤバくなってきてるような、、、笑。
手も痺れ続けておりますが、、、
まだまだつくりたい革は沢山控えているので止まるわけには参りません。
ギリギリまで致す所存にございます。
あと29日。
*DM発送は、いよいよに、弥生のおついたち、大安の日に一斉にお送り申し上げます。
Nobuko Nishida
トートバッグ50個展示を3月の個展の目標にしていたわたくし。
昨夜その50番目のトートが完成。
名付けて'REVERSE(リバース)'。
裏面を磨いて磨いてまるで表面のように仕上げた革を用いたBag。
表面を裏に、裏面を表に用いた贅沢なトート。
凝った羽織の裏地のように、使う人だけが、こそが味わえる愉しさ。
上の写真でわたくしが手に持っている艶のある方がなんと革の裏側。
その裏側を表にしたつくったのが下の写真のトートバッグ。
これまでこの革を使って制作したバッグはふたつだけ。
その一つは4年前の神戸で致しました展示会のこと。
最終日、大きなREVERSEのトート1点しか残っておりませんでしたけれど、
'一目惚れしました'とそのひとつをお買い求め頂いた女性のお客様。
とても印象深いシーンでございました。
もうひとつはDIARYでも記しましたのでご記憶下さっている方もおいでかと。
昨年のフリーオープン。
制作してホヤホヤ、数時間でお客様のお手元に渡ったという
アトリエ在最短記録だった小さなトート。
鮮やかなブルーで刻印された数字129は牛の大きさ。 1はプルミエールクラス(=一級品)を意味します。
この1のところをバッグの裏側のギリギリ端に来るように意図して配し、裁断。
3つめのREVERSEはどんな方に使って頂けるのでしょ。
ワクワク。
PS)このところトートバッグのことばかりUPしておりますが、勿論のこと!籠バッグや
他のデザインのものも展示いたします。 そちらのことはまた追々に。
さあ、初日までカウントダウン30日。
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月18日 11:58 under
BAG&洋服

またまたピンクに写ってしまっておりますが、DARK REDにございます。
Nobuko Nishidaのコンセプトカラーの一つ、黒味を帯びた赤。
洋服、バッグ共にいつも何がしか商品を絶やさないようにしているのですけれど、
'美の壺'放映後、ナッパのレッドのトートがすべて無くなってしまってから久しくしておりました。
ご希望のメールも沢山頂いておりましたので3つ制作。
ダックスフンドと、横長トートの大きめのトート、そしてお膝の巾に収まるサイズのトート。
そしてそして、3月の個展DMが到着!
いつもDMは、わたくしの貴重な表現方法、ひとつの作品として力を入れておりますけれど、
特に今回はVery Very Very Special!!
お手元に届いたDMのビジュアルをご覧頂きましたら、
この個展に賭けるわたくしの意気込みが並々ならぬ事、きっとみなさまにストレートに強く強く強く、
伝わることと確信しております。
3月に入りましたら一斉に発送させて頂けるようにリスト作成中でございます。
重ねてお願い申し上げます。
尚、頂いたメールはすべて目を通させて頂いております。
中には素敵なメッセージも頂戴し嬉しく拝読しております。
お一人お一人にお返事できておりませんが、この場をお借りしてお礼申し上げます。
ありがとうございます。
さあて、よいよ個展初日まで一カ月。
ラストスパート、頑張るのだわ!
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月16日 12:15 under
制作風景,
春♀
2013年の11月に東京青山で致しましたBag&洋服の展示会。
その会場で、アトリエでのバッグの制作風景の映像を流させて頂いたところ、
思いがけず反響頂きました。
その際は、作業場やショップの様子、商品と一緒にディスプレイ致しておりました私物や
オブジェなどもご覧頂きましたので、Nobuko Nishidaの全体像、イメージみたいなものを
ご理解頂けたのではないかと思っております。
次回3月は、これまでにない革を使ったBagの個展ということもあり、
バッグの制作の工程のみにフォーカスしたシリアスな映像をご覧頂くつもりでおります。
昨日はその1回目の撮影でございました。
自分では当たり前の事と思っている作業や動作、
普通に使っている道具や機械に目を留めて頂いて関心を持って頂けることは、
わたくしにとっても楽しい発見がございます。
Nobuko Nishidaのトートバッグで最も特徴的な部分がハンドル。
固く厚い革を曲げて角度をつけて突き合わせているのがわたくしのオリジナルの製法。
手縫いで仕上げた後に重要な工程は
その継ぎ目を力を込めてひたすらに磨くこと。
腑糊(ふのり)を付けて、布で磨き、ヘチマで磨き、平たい黒檀の腹で磨き、丸い木ので磨き
そして最後にもう一度布で磨いて仕上げます。
極めて地味な作業ですが、高速で磨くことで熱が加わり艶が出て、革も締まり強度も増すという
重要な工程。 そしてこの磨きの手間が最もわたくしの体力を消耗させますが、
こういう細部の集合で仕上がった時の顔が格段に変わってくる、絶対に省けない部分でございます。
そのプロセスも、今回映像でご覧頂けると存じます。
実は、この作業、一見切りっぱなしの箇所が多い様に見えるNobuko Nishidaのバッグ
すべての端にも一様に施している作業でもございます。
わたくしの体のパーツで唯一誇れる部分、強い背筋はこうして培われたものにて候也。
前回は、映像にも登場した春♀。
今回はそういう訳で出る番無し。
カメラ大好きな彼女は、一日中何かを訴える目でフォトグラファーさんの廻りをうろうろアピール。笑。
'残念だったね、また今度ね。'
Nobuko Nishida
Posted on 2015年2月14日 10:44 under
BAG&洋服
二つ完成。
共に3月個展用。
横幅約35cmのトートは通勤の時にもお膝の巾に収まるので人気のサイズ。
ナッパのレモンイエローで表面に少しシボの立った革。
大きい方は横に長くて縦に浅いダックスフンド。
機内持ち込みや車で移動の等で、荷物を探し安くて便利。
こちらはナッパのマスタードで肌質はスムース。
*Nobuko Nishida Bag個展
3月19日(木)~23日(月)開催時間のお知らせ
19日初日 15:00~20:00
20日・21日・22日 12:00~19:00
23日最終日 12:00~17:00
DMがあと数日で出来上がって参ります。
より送信頂けましたら有難く存じます。
(*尚、過去にお送り頂いているお客様は登録済みでございますので、今回お送り頂かなくて
結構でございます。ご住所ご変更の方のみ、お手数ですが宜しくお願い致します。)
Nobuko Nishida